保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。
「えっと……ごめんね、瑠々にはまだちょっと難しいことも言っちゃったかもしれないけど、このお手紙ももらってくれると嬉しいな」
そう言われた瑠々ちゃんがじっと夏目くんを見つめながら、夏目くんから手紙を受け取る。
瑠々ちゃんに、夏目くんの気持ちは届いたのかな。
「……ありがとう、涼々」
瑠々ちゃんの頬に一筋の涙が落ちる。
「瑠々……」
「瑠々ね、またに、涼々は瑠々のこと好きなのかわからなくなるときがあって。瑠々がだいすきって言っても、涼々は『ありがとう』しか言わなかったから」
「……瑠々ちゃん、」
「だから、今日、涼々からだいすきって言ってもらって、とっても嬉しいの」
そういう瑠々ちゃんに、私までも泣きそうになってしまった。
やっぱり瑠々ちゃん、小さいなりにいっぱい気にしていたんだね。
「……ごめん、瑠々」
「なんで謝るの?瑠々は喜んでるのに。とってもしあわせな5歳の誕生日だよ!」
「うん。そうだね。……ありがとう。誕生日、おめでとう」
夏目くんは声を少しつまらせながら小さくそういうと、瑠々ちゃんの頭を優しく撫でながら、彼女をギュッと引き寄せて抱きしめた。