保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。

「あ、郁田さんっ。久しぶり。おはよっ」

ぶつかってしまった生徒に謝ろうと、後ろを振り返った瞬間。

視界に入ってきた人物に胸がドキンと跳ねた。

な、なに今の……。ドキンって。

2週間ぶりぐらいに見る彼への接し方が一瞬わからなくなっていた。

『俺決めたから、郁田さんのこと離さないって』

夏休みに言われたセリフが脳内に響いて。
顔が熱くなる。

変なこと……言うから……。
私ってば、今まで学校でどうやって夏目くんと話してたっけって。

「あっ、お、おはよ……」

挨拶を返そうしたら軽くどもってしまった。
なに動揺してんだか。

「西東さんたちも久しぶり」

得意の爽やかスマイルで夏目くんがみんなに軽く手を振れば。

「夏目くん久しぶり!元気だった〜?」

「夏目くん、夏休み、どこか行った?」

「海外旅行とかしてそうだよね〜!ハワイとか似合う!」

夏休みが明けても変わらず、みんなが目をキラキラさせながら夏目くんに話しかける。
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