保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。
*
「お布団ーー!!」
修学旅行1日目の予定があっという間に終了して。
ホテルに帰って美味しい夕ご飯を食べ終わった後、大浴場から部屋に戻って。
みんなが一斉に部屋の敷布団にダイブする。
「はぁーー!お風呂もめっちゃ気持ちよかったね〜お肌スベスベだよ〜」
「雪、明日は長山くんにたくさん触ってもらいなよ〜」
「ちょ、光莉いい加減しつこいからっ!」
「だってリア充ムカつくんだもん!」
光莉が口をとがらせながら雪ちゃんに枕を投げて、
ふたりの枕投げが始まった。
学校じゃないところで、こうしていつものやり取りを見られるなんて変な感じ。
こっちは満腹とお風呂の気持ちよさで、このまますぐに眠ってしまいそうだっていうのに。
「ていうかさっき、お風呂から出た男子見た?」
「ああ見た見た!!やっぱいいよな〜濡れ髪。普段なんとも思わない男子にいつもと違う雰囲気見せられるとちょっとときめくというか」
「そうそう!!」
結花ちゃんと光莉がそう盛り上がりだして、話はだんだんと恋バナの流れになっていった。
芸能人で言えばどんな人がタイプかとか。
光莉の歴代の元カレがどんなだったとか、雪ちゃんと長山くんのこととか。
誰のことが、気になっている、とか。
考えてみたら、私たちちゃんとみんなで恋バナしたのなんて初めてで。
すごく新鮮。