保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。
「楽〜菜花、誘っても無駄だよ〜」
「光莉」
私と泉くんの会話を聞いていた光莉が、私の肩を掴んでドヤ顔で泉くんを見た。
光莉と泉くんは中学の頃からの同級生みたいで、お互い下の名前で呼び合う仲。
泉くんが私に話しかけてくれるのも、光莉が仲良くしてくれているからっていうのも大きいかも。
「無駄ってなんだよ」
「菜花は合コン苦手だから」
「え……そうなの?」
泉くんが光莉に向けていた目線をふたたびこちらに向けて聞いてくるので、コクンと頷く。
泉くんがあからさまに意外って顔で私を見るので、夏目くんに今日言われたうわさを思い出す。
……やっぱり、みんなからは私、そういう目で見られてるのかなぁ。
「菜花可愛いからT高の男子が狙うのもわかるけど、こう見えてパリピじゃないからね〜」
と光莉。
「はは、パリピって……」
そりゃ、パリピではないけれど。