保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。



私たちの食事が運ばれてきて、お腹いっぱいなるまで食べて。

運ばれてきたどれも、ほんっとうに美味しくて。

テーマパークのキャラクターをイメージしたデザインにもテンション上がって、

写真大会が止まらなくて。

「えー!あれめちゃくちゃ怖そうだけど!」

「そーでもないよ、映像の迫力はすごいけど」

「まじかー!じゃあ次はそこ行こうか!」

長山くんたちのグループはとっくにご飯を食べ終わっているのに、

光莉たちとの会話に盛り上がって一向に出て行く素振りを見せないし。

私たちも食事のデザートまでも食べ終わりそうなんだけど。

それぞれどのアトラクションがどうよかったとか、どのキャラクターに会えたとか。

とにかく話が尽きなくて。

向こうの席に近い手前に座る光莉と雪ちゃんの会話の回し方がうまいのもあるんだけど。

奥の席を確保してよかったとホッとする。

時々夏目くんと目が合いそうになってはそらしてばかりで。

気まずいよ……。

「……ごめん、ちょっとお手洗い」

光莉に小声でそう言って席を立ってトイレへと向かった。
< 252 / 335 >

この作品をシェア

pagetop