保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。

翌日。

「菜花!!夏目くんから連絡来た?」

朝。

すごい勢いで私の席にやってきた光莉がおはようよりも先にそう聞いてきたので、

私はうつむき加減で首を横に振る。

「え、嘘。まじか……こうなった今日意地でも捕まえて問い詰めるぞ!」

結局、あれから夏目くんからの返事はこなくて。

今日の朝、トーク画面を開いたけど、まだ画面すら見てくれていない状況だった。

本当、どうしたんだろう。

いくら用事って言ったって。丸一日スマホが見られないぐらい大変なことってある?

いや、そりゃ私にそういう日がないだけで、世の中にはそういう人、たくさんいるんだろうけど。

「今、1組に行ってみたんだけど、夏目くんまだ来てないらしい」

と雪ちゃんも会話に加わる。

「え、今日も?!てかそもそもあの夏目くんが休むこと自体珍しくない?」

そうなんだよね……。

体育の授業に出ないことはあるけれど、学校を休むなんて夏目くんのイメージにない。

本人だって、模範的な生徒でいるために必死だって前に言っていたぐらいだし。

「あ、」

先ほどまで「んー」と唸っていた光莉が教室に入ってきたある人物を見つけて声を出した。
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