保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。
「それなのに……ここ最近、涼々の様子がおかしくって。ねぇ、どうやって彼のことそそのかしたの?それとも何か彼の弱みでも握って脅した?」
ムカつく。勝手なことばかり言って。
最初、綺麗な人だって思っていたけどやっぱり私の予想通り、かなり性格に難ありじゃないか。
「天井先輩こそ、夏目くんのなんなんですか?」
「は?」
自分からこんなに低い声が出るなんて自分でもびっくりした。
声は震えているけど止まらない。
「さっきから聞いてれば勝手なことばかり言って。脅されているのはどちらかというと私の方でしたし。というか、おふたり付き合ってるんですよね?だったら私関係なくないですか」
止まらない。
夏目くんのイライラも含めて天井先輩にぶつけてしまう。
だってムカつくから。
だってまるで私の方から夏目くんを誘惑したみたいな言い草なんだもん。
「夏目くんも夏目くんですよ。先輩のことが好きならはっきりとそういえばいいのに。夏目くん、先輩には他に好きな人がいるって思っていたんですよ。人には思わせぶりとかなんとか言いながら、自分だっていろんな人に愛想振りまいて……。天井先輩と夏目くんが深い関係なのは知っていますけどっ、」
支離滅裂。
自分でも何が言いたいのかわからない。