保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。
目を見開いて私の名前を呼んだのは、爽やか系イケメンと名高い、女子から圧倒的人気がある夏目 涼々くん。
なんで夏目くんがここに?
っていうか、なんで私の名前知ってるの?
クラスが一緒になったことはないし、いつも夏目くんを囲う人たちと関わったこともない。
成績優秀、品行方正。
ザ・完璧男子と言いたくなるほど、ルックスも性格もどこにも欠点がないと有名な彼。
そりゃ生きてる次元が全然違うと思っていたから、名前を覚えてもらえてることがだいぶ衝撃。
「あの……」
ブーッ、ブーッ。
やっと出た私の声は、夏目くんのポケットから聞こえたバイブ音にかき消された。
「……えっ、まじか」
スマホ画面を見た夏目くんは、そう呟いて少しの間それを見つめたまま。
一体どうしたんだろう。