保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。
「今からする話、誰にもしないって約束できる?」
「えっと……それは、約束できるかわかんないです」
「わかんないって」
「だって本当にわかんないから。内容による、です」
守れるかわかんない約束なんてできないよ。
せめて、内容を教えてもらわないことには。
「郁田さんってさ……」
「へ、ちょっ……」
私に背中を見せたままベッドに座っていた夏目くんが、突然、寝てる私にグッと身体を近づけてきた。
そのまま、私の頬を大きな手のひらで包んできて。
夏目くんと、顔が、身体が、ものすごく近くなる。
優しい手つきだけど、無理やり合わされた目。
その瞳は、明らかに優しさとは違った。
「俺のことバカにしてる?」
「へ、いや、そんなつもりは……」
品行方正、そんなイメージからは想像できないセリフにびっくりしてしまう。