保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。

へ?

こんな時間に誰だろうか。

宅急便とか?

そう思いながらも、家を出ないといけない時間が刻々と迫っているので慌てて2階の部屋を降れば。

「あらっ、わざわざ菜花を迎えに?」

ママのそんな声が階段を降りた先にある玄関から聞こえた。

ん?

迎え?

ママが一体誰と話しているのか、さらに階段を降りて相手を確かめようとした瞬間、

「郁田さん、行ったことないって友達に話していたみたいなので、もし迷ったりしたら心配だなと思って」

ヘラヘラしたその声に足が止まった。

嘘でしょ。

身体中から一気に汗が吹き出る。

「あっら〜〜!!優しいわね〜〜夏目くんっ!!」

……終わった。

「菜花〜!夏目涼々くんってイケメンさんが迎えにきてくれてるわよー!」

まだ私が準備に時間がかかってると思ってるのかママは大きな声で私を呼んだ。

ありえない……。

まじでありえない。

もう関わることはないはずだとたかをくくっていたのが間違いだった。

てか、なんで夏目くんが私の家知ってるわけ?!
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