あの空に手を伸ばして
そんなこんなでここに通うことになったとき、最悪なことに入学式の新入生代表挨拶に選ばれてしまった。
目立ちたくなんてなかったし、なんであんなにいい点数で合格してしまったのかと自分を恨んだくらいだ。
でも、わたしが思っていたよりみんないい人たちだった。
さっきみたいにおはようっていってくれたり名前を呼んでくれたり、地味な子たちにもちゃんと話しかけている。
ここにいる人たちは本当に勉強が嫌いでここにくることしかできなかった子たち。
なんだかそんな仲間意識をみせられているような気もしていた。