あの空に手を伸ばして
ねえ、サク。
わかるよ、わたしには。
サクが抱えてる気持ちはきっと誰よりも深刻だったよね。
その気持ちをわたしに吐き出してほしかった。
ううん、わたしじゃなくたって、ほかの人にだって。
サクはもう1人じゃないから。
でもサクはいつだって自分一人で抱え込んでたよね。
「よし、俺また遊んでくるわ」
ゲームオーバーとかかれた画面をみたサクは「次俺な」といってみんなのもとへと戻った。
「うん、頑張ってね」
わたしはその言葉を口にすることしかできなかった。