あの空に手を伸ばして




「サクと美咲ちゃんってほんとに付き合ってないの?」


たかしから話したいことがあるといわれ、2人きりで近所の公園にきた。

ここでよく遊んでいたのはずいぶんと前のようにも感じる。


「・・・うん」


なんの話かと思えば、突然そんなことをいわれて正直どきっとした。


「なんで?好きなんじゃないの?」


たかしの鋭い目線に思わず目をそらしたくなる。

いつだって、その正義に満ち溢れた目。


もう美咲を殺そうとしていた数ヶ月前のたかしはいない。

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