あの空に手を伸ばして
「クリスマスほしいよ。年末年始ほしいよ」
そんなこというなら、頑張ってほしい。
というかどんなに補講しても年末年始はさすがにやらないだろうと思うけど。
「しかたない。教えてあげるか」
でも、やっぱりわたしはこの人に甘いのだ。
それからの時間はすごかった。
忠くんと翠くんはギリギリの合格ラインなので教えるほどの力もなくみてただけだけど、サクとたかしくんは違う。
わたしよりも厳しかった。
「俺、美咲ちゃんに教えてもらいたいのにー!」
「「うるさい、集中しろ」」
そんなスパルタ先生2人のおかげでわたしは自分の神経を使わなくてすんだと思う。