あの空に手を伸ばして
運命
*
次の日の朝、サクから集合時間と場所を示したメールが送られてきた。
「やばい!遅れる!」
少しだけ化粧して髪の毛も巻いてみた。
でも普段しないせいで手間取って地味に時間がかかってしまった。
「あっ」
携帯をとろうしたとき、手が滑って携帯が床に落ちた。
その時間だけがなんだかずいぶん遅く、スローモーションのように感じて。
でもきっと一瞬だった。
パキっという音がして、サクがくれた星のキーホルダーが割れた。
画面は割れなかったのに、キーホルダーだけが。
ざわざわ。ざわざわ。
変な胸騒ぎがした。