あの空に手を伸ばして


サクがくれた星のネックレスをそっと手にとる。


星のキーホルダーをくれたとき、サクはこういった。


――「この前あげたのはいつか消えちゃうかもしれないけど、これは消えないから」


でもね、サク。違うよ。

サクがあの日とってくれた星はね、消えないよ。

ずっとわたしの手の中にある。


いまでもわたしの一番の宝物。




でも、こうして形にあるものをくれるサクがたまらなく好き。

このネックレス、ずっとつけるね。


今度は壊さないように、絶対大切にするね。

< 158 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop