あの空に手を伸ばして



「コンビニいってくるね」


警戒心がなかったといったら嘘になる。

でも、なるべく普通でいたい。

びくびくしながら生活をしたくないから、なるべく普通に。



でも―――


コンビニまであと少しというところで誰かに腕をつかまれ、薬品をかがされた。

次に目が覚めたときには、手足を縛られ、口にガムテープ。

横をみればみたことがない男。そして目の前には数えきれないほどの男。



「南倉庫にこい」


横の男がわたしが起きたのを確認して誰かに電話をかけた。


ねえ、お願い。

誰もこないで。

傷つけたくない。傷つくのはわたしだけでいい。

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