あの空に手を伸ばして


「あら、まあ。送っていただいてありがとうございます」

「いえ。こちらこそこんな遅い時間まですいません」

「いいのよ。これからも仲良くしてあげてね」

「はい、では失礼します」

なんて感じで会話までしちゃって、そこからお母さんはサクの虜になってしまったらしい。


多分お母さんは22時までという門限を破ってまで流星群をみたいといったわたしに、心のどこかでは変なことに巻き込まれてないかとか心配だったんだと思う。

でもそんなわたしと姿をあらわしたのは普通に真面目そうなイケメン男子。

あれで信号機くんたちが一緒だったらどうなっていたかとひやひやする。


「ほら、家でごはんとかたのしそうじゃない」

「そういうのじゃないんだってば・・」


どうやら彼氏だと勘違いされているみたい。

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