あの空に手を伸ばして




「姉貴がかえってこない!」

21時をすぎたくらい、たかしからの電話で俺は家をとびだした。

コンビニにいってくるといったきり帰ってこないらしい。


俺はたかしと手分けして探し回った。


そのとき電話がなったので、たかしからだと思いでると

「南倉庫にこい」

知らない男の声がして、電話が切れた。

俺はたかしにも連絡をいれ先にひとりで南倉庫へと向かった。



「よお、はやかったじゃねえかサクくん?」

そこには、俺が前にボコボコにした男が立っていた。

あのときは数人しかいなくて、あっけなく倒れた弱さにイライラが募った記憶がある。

それなのに、今は違う。

倉庫には数えきれないほどの男がいた。
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