あの空に手を伸ばして
11月8日(日) 晴れ
お母さんに買い物を頼まれて外にでた。でも今日は特に視線も感じなかったしつけられてる様子もなくてよかった。やっぱり気のせいだったのかな。
11月9日(月) 晴れ
久々に図書館で勉強した。夜遅くなっちゃって急いで帰ったけれどまた視線を感じた。気のせいじゃなかった。
誰か、助けて。
今までの綺麗な字ではなく震えていた手で書いたようにもみえる。
そして日記はここでおわっていた。
それは、あずささんの死を意味しているんだと思う。
最後までページをめくると何かが落ちた。
「封筒?」
拾ってみてみると「たかしへ」と書かれていた。
サクに視線を向けると小さく頷いた。
第三者のわたしが読んでいいものなのかわからないけれど、あずささんの気持ちが知りたくてわたしは便箋を取り出した。