あの空に手を伸ばして
サクside
*
「よお。きてくれて嬉しいよ」
「俺も会いたかったから」
前よりだいぶ落ち着いて見えるたかし。
でもその手には鉄パイプが握られている。
「は?なにそれ。殺されにきたってわけ?」
「俺は、たかしとちゃんと話がしたくてきた」
「お前となんて話したくもねえよ」
そういうと鉄パイプを俺に向かって振りかざす。
それをよけるとたかしは余計に怒った。
「そんなもの置けよ。武器なんて使わないで素手で勝負しろよ」
「お前に!俺のなにがわかるんだよ!!姉貴の未来を奪っといて、なんでお前は生きてるんだよ!」
「っ」
鉄パイプがまだ完治していない右肩にあたり思わず顔をしかめた。