あの空に手を伸ばして
信号機くんたちとの出会い
*
南倉庫には案の定たかしくんとサクがいた。
あずささんの手紙を読んだとき、涙が溢れた。
こんな未来になってほしくなかったと、どれほどあずささんは願っただろう。どれほど、おばあちゃんになって手紙をみつけて笑い飛ばす未来を望んだだろう。
自分の危険を察して、弟にこの手紙をかいたあずささんの思いがどうかたかしくんにも届いてほしいと思った。
「あずさがこんな前から、誰かに目をつけられてるなんて知らなかった。なんで、一言くらい、いってくれなかったんだよ」
「あずささんは、たかしくんとサクを守りたかったんだよ」
きっとサクがあずささんを守りたいと思ったように、わたしがサクを守りたいと思ったように、サクがわたしを守りたいと思ったように、あずささんはたかしくんとサクを守りたかったんだ。