あの空に手を伸ばして
親にも中学の先生にもこの高校に行きたいといったときに猛反対された。
たしかに勉強もできて運動もできて性格も明るい。
そんな子が突然、馬鹿で不良やギャルがうじゃうじゃいる、誰でも入れそうな高校に行きたいなんてありえない、冗談だとしか思わないだろう。
でもわたしは本気だった。
それがやっと通じて、こうしていま通えているわけなんだけどいくつか条件はだされた。
まず、門限は22時。まあ高校生にもなってって思ったりしたけど、特に友達を作る気もないし、ゆるゆるな校則のわりにバイトは禁止になってるからできないし(きっと陰でやっている人がほとんどだろうけど)というので特に問題はない。
それ以外にも変な子とは関わらないこと、危険なことはしないこと、勉強はしっかりすること、高校生らしくいることなどなど。
わたしの家は母子家庭だったから、きっと心配はたくさんかけちゃう。
なんて自分は親不孝なんだろうって、ちょっとだけ反省した。