からふる。~第12話~
~青波凪砂の過去(岡本翡翠視点)~


私と凪砂は同じ病院で産まれた。


私が3日遅く11日生まれ。


家は数十メートル先にあるから、幼い頃から一緒に遊んでいた。


凪砂は運動神経が良かった。


海さんに教わった泳ぎ方やサーフィンも先に上達したのは凪砂だった。


勉強も私より出来ていた。


私はなんとか凪砂と同じ高校に行きたくて寝る時間を削り、土日返上で県立で1番偏差値の高い高校を受験した。


しかし、私が合格しても凪砂は同じ高校に来なかった。


メールをしても電話をしても凪砂は返事をくれなかった。


凪砂は変わってしまったのだ。


私と凪砂の関係も変わってしまったのだ。


すべてはあの頃から...。




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