からふる。~第12話~
私と凪砂は小5から付き合いだした。


モテ男だった凪砂を取られないよう、私から告白した。


凪砂は優しいから私のわがままに付き合ってくれたのかなと最初は思っていた。


だけど、それは違っていた。


12歳の夏。


私の誕生日に凪砂が私の家にケーキを持ってやって来た。


父はその日は急な会議でおらず、家には母と私の2人で寂しかったから凪砂が来てくれて本当に嬉しかった。


母が洗い物をしている間にこっそり2階の私の部屋に行った。


そこで初めてキスをして、身体を交わした。


ちゃんと愛されてるって分かって心も体も満たされたのを今でも覚えている。


このまま私は凪砂と生涯を共にすると思っていた。


そう信じて疑わなかった。


< 4 / 13 >

この作品をシェア

pagetop