からふる。~第12話~
「長くなってしまい、すみませんでした」



話を終え、半泣きの岡本さんが頭を下げる。



「謝らないで下さい。岡本さんは何も悪くないんですから」


「紗彩さんは私達と何の関係もないのになんだか申し訳ないです。やはり話すべきではありませんでした。本当にすみません...」



うなだれる岡本さんの肩に私はそっと手を乗せた。



「関係なくなんてないです。今日から私は岡本さんの味方です。もう1人で抱えないで下さいね。私で良ければいくらでもお話聞きますから」


「紗彩さん...」



岡本さんはそれから声が枯れるまで泣き続けた。


私は岡本さんを抱きしめ、背中をさすりながら、彼女の涙も悲しみも全て受け止めていた。


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