eternal〜守りし者〜
そして森の中で空我は将季にこう話掛けた。
『将季、鈴が好きか?』
『はぁ?何だよ急に?』
森の中を駆け巡りながら2人の会話は続いた。
『鈴は駄目だ。身分が違い過ぎる。』
『だったら何だ?』
『将軍様が許さない。』
『俺が将軍になればそんなもん関係ない。』
『まだまだ先だろ?』
『それでもいぃ。』
空我は将季の言葉、笑顔に返す言葉を失った。
鈴は3人で過ごす修行の日々が、いつまで続けられるのかと考えると、辛くも地獄の様な日々も愛おしく思えていた。そして、将季が言ってくれた言葉に芽生え始めた淡い恋心にも戸惑っていた。身分の違いなど重々承知。決して結ばれる事のない相手。そんな想いを抱くだけでも、あってはならぬ事と分かっている。それでも、初めて抱く感情に胸を押さえた。
『鈴!そろそろ戻ろう!』
将季の笑顔がいつもの夕暮れの中ありながら、いつになく眩しかった。
将季と空我の2人に両脇を抱えられ3人はゆっくり城へ戻った。
すると、城の前で待っていた佐護路が鈴の足に触れ鋭い眼光で将季と空我を見た。
『鈴、この程度の怪我で歩けぬのか?』
『申し訳ありません。』
『甘いッ!甘い!甘い!甘いッ!邪心が怪我を引き起こすのだ。この程度の怪我で若の手を借りるなど、恐れ多いわッ!』
そう言って佐護路は鈴の頬を目一杯打った。
『将季、鈴が好きか?』
『はぁ?何だよ急に?』
森の中を駆け巡りながら2人の会話は続いた。
『鈴は駄目だ。身分が違い過ぎる。』
『だったら何だ?』
『将軍様が許さない。』
『俺が将軍になればそんなもん関係ない。』
『まだまだ先だろ?』
『それでもいぃ。』
空我は将季の言葉、笑顔に返す言葉を失った。
鈴は3人で過ごす修行の日々が、いつまで続けられるのかと考えると、辛くも地獄の様な日々も愛おしく思えていた。そして、将季が言ってくれた言葉に芽生え始めた淡い恋心にも戸惑っていた。身分の違いなど重々承知。決して結ばれる事のない相手。そんな想いを抱くだけでも、あってはならぬ事と分かっている。それでも、初めて抱く感情に胸を押さえた。
『鈴!そろそろ戻ろう!』
将季の笑顔がいつもの夕暮れの中ありながら、いつになく眩しかった。
将季と空我の2人に両脇を抱えられ3人はゆっくり城へ戻った。
すると、城の前で待っていた佐護路が鈴の足に触れ鋭い眼光で将季と空我を見た。
『鈴、この程度の怪我で歩けぬのか?』
『申し訳ありません。』
『甘いッ!甘い!甘い!甘いッ!邪心が怪我を引き起こすのだ。この程度の怪我で若の手を借りるなど、恐れ多いわッ!』
そう言って佐護路は鈴の頬を目一杯打った。