女王様の言うとおり
☆☆☆
蟻。
大西さんに寄生しているのは、蟻。
奏の葬儀に参列したことで、それが判明した。
ハチミツの匂いがしていたから蜂かと思っていたが、そうではなかったようだ。
女王様と呼ばれるのは、女王蟻だから。
しかし、大西さんという名の女王蟻は自分で子供を産み続けるわけじゃない。
自分が持っている蟻をキスで誰かに寄生させ、そこで更に繁殖させる。
きっとクラスメートたちの体内にも奏と同じようにウジャウジャと蟻がいることだろう。
繁殖機となった生徒は脳まで犯され、大西さんの奴隷になる……。
「隣のクラスに転校生が来たらしい」
重苦しい声色で柊真がそう言ったのは昼休憩中だった。
あたしたち3人は教室から出て、学校の中庭で昼食を食べていたところだった。
「え?」
ヒナが目を細めてそう聞き返した。
「珍しいよな。こんな中途半端な時期に来るなんてさ」
柊真が含みを持たせた声でそう言った。
一瞬、大西さんが転校してきた日のことを思い出していた。
蟻。
大西さんに寄生しているのは、蟻。
奏の葬儀に参列したことで、それが判明した。
ハチミツの匂いがしていたから蜂かと思っていたが、そうではなかったようだ。
女王様と呼ばれるのは、女王蟻だから。
しかし、大西さんという名の女王蟻は自分で子供を産み続けるわけじゃない。
自分が持っている蟻をキスで誰かに寄生させ、そこで更に繁殖させる。
きっとクラスメートたちの体内にも奏と同じようにウジャウジャと蟻がいることだろう。
繁殖機となった生徒は脳まで犯され、大西さんの奴隷になる……。
「隣のクラスに転校生が来たらしい」
重苦しい声色で柊真がそう言ったのは昼休憩中だった。
あたしたち3人は教室から出て、学校の中庭で昼食を食べていたところだった。
「え?」
ヒナが目を細めてそう聞き返した。
「珍しいよな。こんな中途半端な時期に来るなんてさ」
柊真が含みを持たせた声でそう言った。
一瞬、大西さんが転校してきた日のことを思い出していた。