女王様の言うとおり
自分の為に女王様の手を煩わせることはできないと思ったが、致し方ない。


大西さんならきっと良い案を持っているだろう。


《大西さん:心美さん、大丈夫?》


大西さんからのメッセージに心臓がドクンッと大きく跳ねた。


心なしか、自分の体内にいる蟻たちも喜んでいるように感じられた。


《心美:今病室にいるよ。このままじゃ学校へ戻れない!》


あたしは悲痛な胸の叫びをつづった。


今すぐに学校へ戻りたい。


女王様の元へ行きたい。


《大西さん:わかったわ。どうにか病院から抜け出すことができれば、あたしがそこまで迎えに行ってあげる》


大西さんがあたしを迎えに来てくれる……?


それはあたしにとって夢のようなことだった。


女王様直々にあたしに会いに来るなんてこと、今度あるかどうかもわからない。


その喜びが全身に駆け巡った次の瞬間、あたしは決意を固めていた。


《心美:わかった。やってみる》


あたしはそう返信をして、そっと病衣室を出たのだった。
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