Bitter Sweet

愛されている私

「クリスマスケーキなのにチーズケーキ!?」


「私、好きなんだもんチーズケーキ」


「そうだったんだ、俺知らなかった」


「でも、抹茶とかチョコとかいろいろ買ってきたよ〜」


「ありがとう、俺もクリスマスツリー買って飾ったよ、綺麗?」


「白いクリスマスツリーなんだね」


「白って綺麗だから」


「そうだね、とっても綺麗だよ」


「ケーキ食べよ」


ケーキを食べる蓮斗の横顔。


最初で最後。小顔で整っている。


ずっと眺めていたい。


「あ、これ、クリスマスプレゼント」


「え?」


「開けてみ」


薄いピンクの箱に白いリボンがデコられていた箱を開けると、時計が入っていた。


「咲良だからピンクの時計、裏にsakuraって入れておいた」


「ほんとだ!」


「咲良ちゃんっていつもシルバーか黒の時計しかしてなかったからこれからは毎日この時計を付けて学校に来てね?」


「うん、大切にするよ」


「私からもあげる」


「なにこれ、ペン?」


「そうそう、ペン、万年筆っぽいやつかな?たくさん勉強して欲しいなって」


「俺成績トップなのに?」


「学校ではトップでも学校外では蓮斗より頭いい人たくさんいるよ?」


「結構傷ついたその言葉、でも事実だね」


「限界を決めないで自分のしたいことたくさんするんだよ?」


「おう」


その後蓮斗はソファーで隣に座ってる私を抱きしめてきた。顔を私の肩に置いてくる。


なにも言わずにずっとこのまま…


1日遅れた2人で過ごしたクリスマスは甘くでもどこか切なかった。
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