イケナイ王子様
そ、そうだったのか。
私、悪い方向に考えすぎてたな……。
心の中でそうつぶやく私をスルーして、翔さんが、左手に持っているバッグを、私に向かって掲げた。
翔さんからバッグを受け取り、中身を確認すると、野菜や肉などの食材がたくさん入っていた。
本当に買いものに行っていたらしい。
キッチン近くのテーブルに置き、バッグの中身をひとつずつ取りだす。
と、突然。
「あんたさ、俺があんたに黙って、家出したかと思った?」
「へ……?」
な、なに、いきなり。
いきなり質問してこないでくださいよ。
しかも図星だし……。
「お、思ってませんよ。
この時間なら、夕ご飯に使う食材を買いにいってたんだなって思いましたよ」
「ふーん。
じゃあ、なんで俺が帰ってきたとき、廊下に座り込んでたんだよ」
私、悪い方向に考えすぎてたな……。
心の中でそうつぶやく私をスルーして、翔さんが、左手に持っているバッグを、私に向かって掲げた。
翔さんからバッグを受け取り、中身を確認すると、野菜や肉などの食材がたくさん入っていた。
本当に買いものに行っていたらしい。
キッチン近くのテーブルに置き、バッグの中身をひとつずつ取りだす。
と、突然。
「あんたさ、俺があんたに黙って、家出したかと思った?」
「へ……?」
な、なに、いきなり。
いきなり質問してこないでくださいよ。
しかも図星だし……。
「お、思ってませんよ。
この時間なら、夕ご飯に使う食材を買いにいってたんだなって思いましたよ」
「ふーん。
じゃあ、なんで俺が帰ってきたとき、廊下に座り込んでたんだよ」