イケナイ王子様
「えっ……さ、さっきの言葉って、なんですか……?」


「とぼけんなよ。


あんたの中学時代の友達と一緒に、ショッピングに行ってたってとこだよ」


もしかして、翔さん……私の『中学時代の友達と一緒にショッピングに行ってた』って言葉を嘘だと思ってる……?


「ほ、本当ですよ!」


「ふーん、証拠は?」


「えっ……?」


「中学時代の友達と一緒に、ショッピングに行ってたんなら、証拠くらいあるよな?


ショッピングに行ったってことは、なにか買ったんだろ?」


翔さん、怖い……。


肉食獣が獲物を狙うみたいな、鋭くて怖い目つきを私に向ける翔さん。


これは疑われてる……?


じゃあ、信じさせるために……。


こくんとうなずき、服のポケットの中からあるものを取りだす。
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