イケナイ王子様
実際、洋季さんと数回会ってるから。
額から冷や汗が流れる。
私の表情を見て、紀野くんが察した。
「……愛海ちゃん、まさか藤堂洋季と会ったことあるの?」
図星だ。
答えを見透かされたからには、正直に言うしかない。
「……じつは、何度か会ったことがあるの。
最初に会ったのは、数日前。
翔さんと付き合いはじめたあと、叔母さんにお見合いをすすめられたの。
その相手が彼だった」
「そんなこと、本当にあるんだな……」
そんなこと?
「“そんなこと”って、どういうこと?」
「自分が警戒してる相手が、自分の同級生と知り合いだった、っていう展開。
前、なんかのドラマで観たんだよ」
額から冷や汗が流れる。
私の表情を見て、紀野くんが察した。
「……愛海ちゃん、まさか藤堂洋季と会ったことあるの?」
図星だ。
答えを見透かされたからには、正直に言うしかない。
「……じつは、何度か会ったことがあるの。
最初に会ったのは、数日前。
翔さんと付き合いはじめたあと、叔母さんにお見合いをすすめられたの。
その相手が彼だった」
「そんなこと、本当にあるんだな……」
そんなこと?
「“そんなこと”って、どういうこと?」
「自分が警戒してる相手が、自分の同級生と知り合いだった、っていう展開。
前、なんかのドラマで観たんだよ」