イケナイ王子様
王子様、狼になる⁉︎
「ん……?」
窓から差し込む夕日が顔に当たり、そっと目を覚ます。
あれ?
私、家に帰ってから、ひまつぶしにパソコンでネットサーフィンしてたのに。
今、私がいるのは、パソコンが置いてある机の近くではなく、ベッドの上。
どうやら、眠気に誘われて、眠ってしまったようだ。
「ふぁあ……」
小さなあくびをして、体を起こす。
そして、大きく伸びをしたとき、1階からドアの開く音が聞こえた。
誰がドアを開けたかなんて、言わなくてもすぐにわかる。
今、この家にいるのは、私と翔さんしかいないから。
って、翔さん、いつの間に帰ってきたんだろう。
全然気づかなかった……。
翔さんが帰ってきても寝てたってことは、よほど熟睡してたのか。