イケナイ王子様
ついにバレた!
「ごめんね、私のお姉ちゃんが」
ミドリさんとの確執が解けた次の日。
家の近くの公園で、私ときーちゃんはベンチに座って、会話している。
会話といっても、もともと話す約束をしたわけではなく、私がひとりでベンチに座ってたら、たまたま学校帰りのきーちゃんが通りかかっただけ。
ひとりでベンチに座ってたのは、今日の翔さんの態度が冷たかったから。
私、なにかしたのかな。
なんて思いながらも、返事をする。
「そんな〜、気にしなくていいよ」
「お姉ちゃんが翔様に片想いしてて、愛海に嫌がらせしてたなんて……。
本当にごめんね」