イケナイ王子様
「……そう、ならいいんだけど」


安堵の息が出てるよ。


ってことは、きーちゃんはそれくらい、私のことを心配してたってことだよね。


幸せ者だなぁ、私。


こんなに優しい性格の友達がいるなんて。


もし、きーちゃんがいなかったら、私はひとりで、ミドリさんからの嫌がらせに悩んでたかもしれない。


「まぁ、愛海がお姉ちゃんのこと許してるなら、もう大丈夫だね」


そうだよ。


ミドリさんは、好きな人を振り向かせるために、好きな人の彼女を傷つけちゃダメだってことを、ちゃんと学習したはずだから。
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