イケナイ王子様
それらを不意打ちでやってくるのはズルい。


もう、そういうことをいきなりするから、いつもドキドキするんだよ。


意地悪なのか、私に甘すぎるのか……。


それがもうわからない。


ドキドキする私をスルーして、叔母さんが少し困った顔をする。


「ま、まぁ、いちおう、藤堂さん親子には伝えておくけど……たぶん、あきらめないって返事を返すと思うわ」


あきらめない?


どういうこと?


「……どういうことっすか?」


疑問に思ったのは、翔さんも同じだった。
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