イケナイ王子様
「ひ……っ、い、いや……洋季さ……な、なんでこんなこと……」


やっとで声が出た。


けれど、その声は途切れ途切れで。


それに加え、蚊の鳴くような、か細い声。


洋季さんには聞こえないと思ってたのに、洋季さんが「あぁ、それね」と笑う。


「まぁ、気になるよね。


なんで俺が、愛海ちゃんをさらったか。


それと、スタンガンで襲った理由も」


スタンガン……?


ビリビリしたあの感覚は、スタンガンなの?


「そ、それだけじゃ……」
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