イケナイ王子様
私の心を透視してるかのような発言。


それを口にする洋季さんの表情が、さらに不気味になる。


「さぁ、なんでも聞いてごらん。


すべて本音で答えるから」


本音で……?


今までは、嘘をついてたってこと……?


洋季さんのイメージが、頭の中で崩れるのを感じる。


ガラガラ、と大きな音を立てて。


だけど、本音で答えてくれるって言うなら、思ってることをさらけだそう。


心にためたって、モヤモヤするだけだ。


「あ、あの……」


「ん?」
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