ノクターン
19
翌日は、いつもの休日のように ゆっくり眠って 目覚めてもベッドを出られない。
私達は、余韻を楽しむように 毛布にくるまってじゃれ合ってしまう。
次第に私達の笑い声は 甘いため息に変わっていく。
私達は、ゆっくり朝食を食べて 最後の荷物をまとめると マンションへ向かう。
残していく私の荷物は、業者に頼んで 処分してもらうように手配した。
「智くん、どうしよう。ドキドキしてきちゃった。」
車の中で 智くんの左手を握る。
「大丈夫。きっと素敵な部屋になっているよ。」
智くんは ぎゅっと手を握り返してくれた。