【短】きっと、首筋に甘い痛みが走る
「なに、お前、照れてんの?」



目を細めて、ニヤッとするこうちゃん。



「お前のこと噛ませてよ」



これ以上ないほど、鼓動が速くなっていくのを感じる。

ヒヤッと彼のつめたい指先が首に触れる。

こうちゃんが、ゴクリと喉をならせた。

彼のことは・・・・・・好きだ。

小さいときから、ずっと好きだった。

人間と吸血鬼だって分かってても好きだった。



「わ、私もす、好き」



恥ずかしさのあまり、目線を合わせることができずに、背の高い彼の胸の辺りを視線が行ったりきたりする。

すると上から、優しく降ってくる声。



「そっか、まあ、知ってたけど」



へ?
知ってた?



「ねえ、それって・・・」



すっと、唇を塞がれて、その続きは言えなかった。啄むように、キスをされる。

優しいのか、強引なのか。
こうちゃんは、分からない。

ただただ、熱が上がる。
二人の吐息が狭い部屋に溶ける。
私の顔に、彼の髪がかかる。
彼の腕が、頭や腰に回る。


「ふ、かわいいね」


彼は、余裕そうにしてるけど、私に余裕なんて全然無い。


「こう、ちゃ」







「ね、だめ?」

そう言われて、唇から首筋にズレて、柔らかいキスを落とされた。









・・・・・・そのあとは、ご想像にお任せします。
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