ミリちゃんの呪い【短編】
3週間程経って、ようやく落ち着いた頃、私は夜中に変な声を聞くようになりました。

それは、女の人の声で

『・・なんで?・・・なんで?』

悲しみと怒りが混じったような声。
私は、それがすぐに姉の声だとわかりました。

ミリちゃんが怒っているんだ。私が裏切ったから・・・。

その声は毎晩続き、私は夜も眠れず体調を崩し学校も休みがちになりました。
両親にも相談し、私は「精神的な疲労が激しい」という理由で入院することになりました。

しかし、病院でもその声は止まず、私は日に日に体力が落ちていきました。

我慢できず先生に「このままでは私はミリちゃんに呪い殺されてしまう!」と助けを求めました。

すると、先生は何枚かの写真を私に見せました。
それは、入学式や卒業式などの行事で家族みんなで撮った写真でした。

「これには誰が写っていますか?」

「私とミリちゃんとパパとママです」

そういうやり取りが続いた後、最後に「じゃ、これは?」

そこには、姉が一人で写っていました。

「ミリちゃんです」

私は答えました。

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