屋上海月 〜オクジョウクラゲ〜
相当 腹が減っていたのか
それぞれ、大盛り飯を茶碗によそう
携帯を弄る音の中
少しすると、満たされたらしく
次第に会話は
学校で起きた、笑える出来事という
穏やかな内容に変わって行った
「 ――― んじゃ、池上さん!
俺ら、これから学校なんで!
頑張って下さいよ!」
「 お疲れ様、気をつけてね〜 」
「 俺、思うけど〜
池上さんなら多分
プロとかなれると思うんですよね! 」
「 ありがとう! 」
「 俺らも絶対、プロになるから〜
あんな"CheaーRuu"とか
腐ったバンドが売れてる世界
変えてやりますよ! 」
池上に手を振って、彼等は入口へ
会計を済ませると
そのまま笑い合いながら、ドアを閉めた
「 あずる、食いな 」
「 …… 」