屋上海月 〜オクジョウクラゲ〜
「 ――… なっ… 青山く…?! 」
「 … 夢の中で 」
「 ―――――― も…
なんだよぅ…!!
びっくりしたなぁもう…!!」
胸を撫で下ろす梅川さん
薄く笑っている自分
殺しましたよ ―――
何度も、何度も
これ以上無い程 無惨に
自分の拳が潰れ
誰の顔なのか判らなくなる位
腕をもぎ、首をへし折り
腸を引きずり出して
――― それがいつの間にか
あずるの腹から見えた 腸に代わり
悲鳴をあげて、目覚めた事なら
何度も あります
「 … 亡くなったんですか 」
「 うん…
夏かな、自殺だって 」
「 ―――… え 」
自殺…?
「 ただね…
ちょっと奇妙な亡くなり方と言うか
こう…場所も、新宿駅前
生け垣があって、街路樹たってる辺り
テナントなんかも沢山あって
そんな目立つ所で首を吊ってたのに
死後数日経って、発見されたらしい
でね…?
彼女の亡くなった日というのがね
おそらく、八月の二十五日なんだ 」
秋刀魚を裏返した