屋上海月 〜オクジョウクラゲ〜
「 …どこ行くの 」
さほど大きな、話し声では無かったが
当然の様に起き出した灰谷と
目を擦り
体をこちらに向けたが梅川さんが
二、三度テーブルの上を探り
眼鏡を掛ける
「 ご、ごめんね?起こして… 」
「 …別に煩くて起きた訳じゃないし
それにここは、青山さんと貴女の家だよ
これから何処かへ出掛けるの? 」
「 う、うん!
ハロウィンパーティーやるって
誘ってもらったの!」
「 …あ、オミヨさんの所? 」
「 ―― え、トオヤ、知ってるの?! 」
「 …クウヤさんやハシバさんと
一度オミヨさんの所に
飲みに行った事あるから 」
「 おー!そっかあ!
じゃあもし、眠くなかったらだけど
トオヤもパーティー、一緒に行こ? 」
「 ――… 行くよ 」