密室でふたり、イケナイコト。
特訓をするのは平日の、2人揃って収録がない日。
場所は、ここの空き教室。
それとわたしの希望で前のドアも後ろのドアも必ずカギをかけることにした。
いくら人の来ない西棟とは言え、一応自由に使える教室だし。
いつ人が来てもおかしくないからね。
ちなみに、ドラマCDの収録があるのは1ヶ月後だそうで。
「3年の女子を追い出したとはいえ、こんなことに使っていいの?」
「用途は別にして、うるさくしなかったら、問題ないだろ。元々使うのは自由だし」
「まあ、そうだけど…
誰かに見られでもしたら……」
恥ずかしくて学校に来れないわ。
それ以前に生きていけないかも……
「大丈夫だろ。元々西棟に来る人なんて、ほぼいないし」
「俺はむしろ、お前が大声出さないか心配だわ」
「なっ…!
べ、別にうるさくなんかしないし!!」
相変わらず、失礼なやつだ。
「どうだか?
俺の声聞いたら、我慢できなくなるかもよ?」