密室でふたり、イケナイコト。

顔を歪めたそんな苦しそうな表情に、ぎゅっと心臓が掴まれたように、胸が締め付けられた。

もしかして……

わたしがケガしたこと、気にしてるのかな。

責任、感じてるとか……


「……あ、りがとうね」

「え?」

「……助けに、来てくれて」


明後日の方向を見て言ったけれど。


だって、キャラ的に?

素直に言うの、恥ずかしいんだもん。


「…………」

え、無言なの?


視線を戻すと、目を見開いてまっすぐわたしを見る成宮がいた。


なんでこんなに驚いた顔してんの?

え、わたし……

なんか変なこと言った?


「俺のこと、責めないんだ?」

「……え?」

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