密室でふたり、イケナイコト。

自分でも、どうしてこんな風に思ったのかは分かんないけど、

らしくない成宮に、いつも通りに戻ってほしくて。


さっきからこんなの、キャラじゃない!!


なんて、顔が熱くなるのを自覚しつつ、ヤケクソになって、腰に手を当てたまま、ビシッと成宮を指さす。


「…………」


「な、なんか言ってよ……」


黙ってられると、わたしがキチガイなやつみたいじゃん。


ポカーンとしばらく間、無表情でいた成宮だったけれど、急にクツクツと笑い出した。

なぜ、ここで笑う!?


「こういうとこ、なんだよな……」

「え……?」


「あーあ、お手上げだわ」


「っ……!?」


その表情は何か吹っ切れたようで、目を細めて自然に笑う。

なんだろ、これ……

成宮がなんかキラキラして見える……

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