密室でふたり、イケナイコト。


「お前のこと、ぜんぶ欲しいんだよ」


「……──っ!!!」


色っぽく掠れた声。


強調された“ ぜんぶ ”というコトバ。


な、な、なに!?

なんなの!!?


急にまた甘いモード入っちゃって!?

どうしたらいいの!!?


少女漫画やアニメでしか見たことないくらいの甘いセリフと、囁かれる低音。


や、ヤバい……

NAMI様ボイスだ……


トクトクと心臓がとてつもなく速く動いている。


「なぁ……」


「な、なに……?」


背中に回されていた腕が離れて、そのまま滑ってわたしの手にたどりつく。


「特訓、しよ。
今ここで」

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