密室でふたり、イケナイコト。
「えっ……
こ、ここで……?」
「ああ」
「空き教室じゃ、ないよ?」
「分かってる」
いつもの教室じゃないし、ましてやここは外。
いつ誰が来るか分かんないし……
「で、でももう授業始まっちゃうよ…?」
校舎からお昼休みの終わりを告げるチャイムが聞こえる。
「次、自習だし」
「で、でも……」
つながれた手は振りほどこうとぎゅっと力が込めても、びくともしない。
「特訓だったら、ゆずきにたくさん触れられるし」
「なっ……!!?」
そ、そういう問題なの……っ!?
一応彼女なんだから、特訓中じゃなくたって、そんなの気にしなくていいのに……
って、いやいやいや!!!!
今のは言葉のあやだ、うん……
つまり、成宮はわたしに触れたいってこと……?
理解した途端、一気に体温が上昇する。